文化無償資金協力
1.概要
経緯・目的
開発途上国の多くは、文化面を含む広い視野から、バランスのとれた国家開発を行う努力をしています。こうした努力に対し、我が国は、伝統文化や文化遺産の保存、芸術・教育活動等への支援を行ってきました。国際文化協力において、我が国の文化無償協力(「一般文化無償」、「草の根文化無償」)は重要な柱の1つとなっています。
上記2つの文化無償協力スキームのうち、「一般文化無償」は国家機関を、「草の根文化無償」はNGOや地方公共団体等を対象にしています。文化・高等教育振興に使用される資機材の購入や、施設の整備を支援することを通じて、開発途上国の文化、教育の発展及び日本と各国との文化交流を促進し、友好関係及び相互理解を増進させることを目的としています。
援助対象国・対象範囲
供与限度額は、「一般文化無償」は1件につき3億円以内、「草の根文化無償」は、原則として1,000万円以内となっています。供与対象となりうるのは、被供与国の文化・教育の振興のために使用される「資機材」、「施設整備」、並びそれらに係る「役務」を購入するための資金、「草の根文化無償」はこれに加えて、「資機材」の輸送費となっています。対象国は、世界銀行融資ガイドラインに基づき、グループIVまでの国(2005年度の場合、2003年の一人当たりGNIが5,294米ドル以下の国)としています。
当館管轄地域における援助状況
当館管轄地域における文化無償資金協力の実施案件は、以下の3件です。
実施年度 供与先 供与内容 援助金額 スキーム 2007年四川大学 日本語学習機材 2,670万円 一般 2004年重慶市涪陵師範学院 日本語学習器材 8,928,370円 草の根 2001年雲南民族博物館 視聴覚器材 4,490万円 一般