草の根無償資金協力竣工式
(貴州省江口県万溝小学校建設計画)日本国政府の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、貴州省江口県桃映郷において建設が進められてきた万溝小学校の新校舎等が完成し、2008年11月27日、同校において竣工式が開催されました。
竣工式には当館の遠山茂首席領事、禄文斌・貴州省扶貧基金会理事長、曽紅・江口県人民政府副県長のほか、プロジェクト関係者及び同校生徒が出席して盛大に行われました。関係者の挨拶では、本プロジェクトの紹介や日本政府への感謝の意が述べられるとともに、現地の学生及び教職員らの表情からは新校舎完成に対する喜びが感じられました。
完成した万溝小学校校舎 竣工式の様子 教室の様子 集まった生徒と教職員
「貴州省江口県万溝小学校建設計画」とは
日本国政府の無償資金協力により、国家級貧困県である貴州省江口県の桃映郷において危険家屋となっていた万溝小学校を再建したプロジェクトです。
1970年代に現地住民が共同で建設した同校は、長期使用による損傷が著しく、国家認定のD級危険家屋となっていました。(AからDまでランクがあり、「D級」とは危険性が高いため早急の建替えが求められている建築物を指します。)また、同校は、廃校となった近隣の小学校を同校に統合して生徒140人を受け入れており、深刻な教室不足にも悩まされていました。
このような状況を改善するため、日本国政府は草の根無償資金協力によって、実験室や図書室を備える鉄筋コンクリート3階建ての新校舎、運動場及び職員宿舎等を建設する資金を支援しました。新校舎の完成により、同校は、400名余りの生徒が国家基準を満たした校舎で安心して授業を受けられるようになり、また、同地区住民4,300人の成人学校(休日や夜間に、農作物の栽培技術や家畜の飼育方法の講習を実施)として地域貢献を一層高めることができるようになります。
当館は、今回の草の根無償資金協力が、貴州省における貧困地域の基礎教育の向上に貢献し、より多くの子供たちが安心して教育を受けることができるようになることを期待します。また、日本と貴州省の交流及び協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が促進されることを希望しています。