草の根無償資金協力プロジェクト署名式
(重慶市開県白泉郷飲用水整備計画)2009年1月20日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である「重慶市開県白泉郷飲用水整備計画」の贈与契約(G/C)署名式が重慶市で実施され、厳暁光・重慶市人民政府副秘書長、宋暁国・重慶市対外貿易経済委員会常務副主任、呉康明・重慶行政学院常務副院長その他関係者の出席の下、当館の冨田昌宏総領事と夏鄭峰・開県人民政府副県長が署名を行いました。
署名式の様子 贈与契約書の交換
「開県白泉郷飲用水整備計画」とは
本プロジェクトは、日本国政府が草の根無償資金協力によって、国家級貧困県である開県の白泉郷白泉村及び百里村において、水道管21,830メートルを引く資金87,591ドル(約60万元相当)を供与するものです。
開県は、重慶市中心部から東北へ約310kmの山間部あり、住民の大半が農業従事者という地域です。同県中心部から車両でさらに3時間の山中に位置する白泉郷は、特に自然環境が厳しく、本プロジェクトサイトである白泉村及び百里村は未だに上水道が敷設されていません。住民の飲用水確保は非常に困難な状態で、小川にビニールパイプを入れただけの簡易水道や家屋の屋根に水溜を設置して雨水を飲用したり、水溜りの不衛生な水を利用しています。そのため、多くの住民は消化器系疾患を患っており、飲用水給水設備の必要性が極めて高くなっています。
水汲みに向かう住民 不衛生な水がめ本プロジェクトの実施後、白泉村及び百里村の人々は安全な水を使用することができるようになり、住民の健康状態も大幅に改善されるほか、地域全体の農業生産性も向上して生活水準の向上にもつながることが期待できます。
当館は、本プロジェクトが早期に完成し、同地域における社会的発展と生活水準・福利の向上に貢献し、住民の方々がその効果を享受できることを願っています。また、今回の草の根無償資金協力を通じて、日本と重慶市の交流および協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が一層促進されることを期待しています。(了)