草の根無償資金協力重慶プロジェクトの竣工式
(重慶市秀山土家族苗族自治県峨溶鎮新場中日友好衛生所建設プロジェクト)日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力により、重慶市秀山土家族苗族自治県峨溶鎮において建設が進められてきた新場中日友好衛生所の総合棟が完成し、2月26日、同所において竣工式が開催されました。
竣工式には、冨田昌宏在重慶総領事、宋暁国重慶市対外貿易経済委員会常務副主任、呂永秀山土家族苗族自治県副県長及びプロジェクト関係者ほか、雨上がりの肌寒い中200名を超える近隣住民が出席して盛大に行われました。関係者の挨拶では、本プロジェクトの紹介や日本政府への感謝の意が述べられるとともに、同所職員や住民たちの笑顔からは新衛生所完成に対する喜びが感じられました。
完成した新衛生所 式典の模様 冨田総領事の挨拶 集まった住民たち
「新場中日友好衛生所建設プロジェクト」とは
日本国政府の無償資金協力により、重慶市の南端に位置する秀山土家族苗族自治県峨溶鎮において危険家屋となっていた新場衛生所の再建及び医療機材の購入のための資金75,002米ドル(供与当時約57万元相当)を支援したプロジェクトです。
1960年代に建設された木造の旧衛生所は、長期使用による損傷のため、国家認定の危険家屋となっていました。また、機材も不十分であったため満足な医療サービスを提供できず、同地域住民は長年深刻な医療難に悩まされていました。
このような状況を改善するため、日本国政府は草の根無償資金協力によって、鉄筋コンクリート3階建ての新衛生所の建設費用及び医療機器を購入する資金を支援しました。新衛生所の完成により、医療設備が充実し、峨溶鎮及び周辺地区住民2万人余りがいつでも安心して医療サービスを受けることが出来るようになり、同衛生所は地域貢献を一層高めることができるようになります。
支援したレントゲン機材 援助を記念したプレート鳥インフルエンザの発生など、中国国内における早急なる感染症対策が叫ばれている昨今、地域社会が安定を維持し発展するためには、基本的な医療機関の存在は極めて重要な要因です。当館は、今回の草の根無償資金協力が、貧困地域における医療環境の向上に貢献し、また、日本と重慶市の交流及び協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が促進されることを希望しています。