草の根無償資金協力竣工式
(雲南省双江県清平小学校建設計画)

 

 日本国政府の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」83,557米ドル(供与当時のレートで約62万元相当)により雲南省双江県において建設が進められてきた清平小学校の新校舎等が完成し、4月8日、同校において竣工式が開催されました。
 式典は、冨田昌宏在重慶総領事、杜俊軍臨滄市副市長、金華双江県県長及びプロジェクト関係者のほか、全校生徒・教員約280名及び地域住民が出席して盛大にお行われました。完成した学校は「清平中日友好小学校」と命名され、新しい門札が掲げられていました。関係者の挨拶では、本プロジェクトの紹介や日本政府への感謝の意が述べられるとともに、子供たちの表情からは新校舎完成に対する喜びが感じられました。

 

完成した同校校舎
竣工式の様子
集まった生徒と教職員
援助を記念したプレート

 

「雲南省双江県清平小学校建設計画」とは

 日本国政府の無償資金協力により、国家級貧困県である同省臨滄市双江県の大文郷において危険家屋となっていた清平小学校を再建したプロジェクトです。
 同校は、1916年に開校した歴史ある小学校で、長年にわたって当地の重要な初等教育機関として少数民族子弟の教育に多大なる貢献をしてきました。しかし、80年代に建設された旧校舎及び学生宿舎等は、1988年に発生した大地震及び長期使用による損傷が著しく、国家認定の危険家屋となっていました。また、同校は廃校となった近隣の小学校の生徒を受け入れていますが、深刻な教室不足のため、140名以上の生徒が校外の臨時施設で授業を受けるなど、早急な教育環境・寄宿条件の改善が求められていました。

 

再建前の清平小学校
再建前の校舎内の様子

 

 このような状況を改善するため、日本国政府は草の根無償資金協力によって、鉄筋コンクリート2階建ての新校舎、学生宿舎及び学生食堂を建設する資金を支援しました。
 新校舎等の完成により、270名余りの生徒が国家基準を満たした校舎で安心して授業を受けられるようになりました。
 世界の多くの国で、急速な経済発展と都市化に伴う格差の拡大がより顕著となっている昨今、教育環境の充実・人材育成など、地域社会の発展に不可欠な分野に対する支援の必要性はますます高まっています。当館は、今回の草の根無償資金協力により、雲南省における貧困地域の生活環境が改善し、日中両国の友好及び協力関係が一層促進されることお願っています。
(了)