草の根無償資金協力竣工式
(四川省梓潼県文興郷小学校総合校舎建設計画 平成21年6月4日)

 

 日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金80,081米ドル〈供与当時のレートで約60万元相当〉により四川省綿陽市梓潼県において建設が進められてきた文興郷小学校の総合校舎が完成し、6月4日、同校において竣工式が開催されました。
 式典には、冨田昌宏在重慶総領事、張明桂綿陽市政府副秘書長、楊邦瓊梓潼県副県長及びプロジェクト関係者のほか、魏毅強同小学校校長以下約720名の生徒・教員と当地域住民が参加して盛大に行われました。関係者の挨拶では、本プロジェクトの紹介や日本政府への感謝の意が述べられると共に、皆の表情からは新校舎完成に対する喜びが感じられました。

 

完成した総合校舎
式典の模様
集まった子供たち
教室での授業

 

「四川省梓潼県文興郷小学校総合校舎建設計画」とは

 日本政府無償資金協力により、同省梓潼県文興郷小学校において、新総合校舎を建設したプロジェクトです。
 梓潼県は、省都・成都から245kmの丘陵地帯に位置し、農業のほか特筆すべき産業が無く、経済発展が遅れています。昨年発生した四川大地震の影響を受け、工事が遅延しましたが、建物には被害はありませんでした。
 本校は、1950年代に建設された文興郷の中心小学校で、長年にわたり同地区の重要な初等教育機関として大きな役割を果たしてきました。しかし、近隣の廃校となった8小学校の生徒を受け入れた後、教室と学生宿舎の不足が深刻化し、教育・生活環境などの早急な改善が求められていました。
 このような状況を改善する為、日本国政府は草の根無償資金協力によって、教室、寄宿室などを備える鉄筋コンクリート3階建ての総合校舎を建設する資金を支援しました。新総合校舎の完成により、720名余りの生徒が国家基準を満たした校舎で安心して授業を受けられるようになりました。
 教育環境の充実は、貧困から脱却するために不可欠の重要な条件の一つです。当館は、今回の草の根無償資金協力が四川省における貧困地域の基礎教育水準の向上に貢献し、また、日本と四川省の交流及び協力関係が更に密接になり、日中両国国民の友好関係が促進されることを希望しています。
(了)