草の根無償資金協力竣工式
(貴州省錦屏県瑶光小学校建設計画)
(貴州省石阡県唐家営中心小学校建設計画)日本国政府の雲南省における草の根・人間の安全保障無償資金協力(以下「草の根無償資金協力」)プロジェクトとして支援を実施した「貴州省錦屏県瑶光小学校建設計画」及び「貴州省石阡県唐家営中心小学校建設計画」の工事が完了し、2009年9月9日及び10日、現地において各プロジェクトの竣工式が実施されました。
竣工式は、瀬野清水・在重慶日本国総領事、孔金星・貴州省人民政府外事弁公室副主任、各県政府のプロジェクト関係者のほか、各小学校の教職員及び生徒らが出席して盛大に行われました。関係者の挨拶では、各プロジェクトの紹介や日本政府への感謝の意が述べられるとともに、子供たちの表情からは、新しい校舎の完成によって安心して勉学に専念できることに対する喜びが感じられました。
「貴州省錦屏県瑶光小学校建設計画」とは
日本国政府の草の根無償資金:86,049米ドル(約63万人民元相当)により、貴州省錦屏県において瑶光小学校の新校舎等再建を支援したプロジェクトです。
竣工式の様子 完成した新校舎錦屏県は、貴州省南東部の山間部に位置し、特筆すべき産業もなく、国家級貧困県に指定されています。同県河口郷の瑶光小学校は、近年、土砂崩れや鉄砲水などの自然災害が相次いで発生したために、校舎にゆがみが生じるなど危険な状態となっていました。生徒達はそのような危険な校舎での授業を余儀なくされていましたが、今回のプロジェクトによって新校舎、トイレ、校門などの建設費を支援し、400名余りの子供たちが安心して勉学に専念できるようになりました。
校舎の裏まで土砂が迫った旧校舎 旧教室内の様子
「貴州省石阡県唐家営中心小学校建設計画」とは
日本国政府の草の根無償資金:85,795米ドル(約63万人民元相当)により、貴州省石阡県において唐家営中心小学校の新校舎等再建を支援したプロジェクトです。
竣工式の様子 完成した新校舎貴州省北東部に位置する石阡県も経済発展から取り残された貧しい地域で、錦屏県と同じく国家級貧困県に指定されています。1963年に建設された同県坪地場郷の唐家営中心小学校旧校舎は、長年の使用による劣化や損壊が著しく、特に雨天時は雨漏りが深刻で、生徒達が傘をさしながら授業を受けなければならないほどの劣悪な教育環境でした。
このような状況を改善するため、日本国政府は草の根無償資金協力によって、新校舎及び厨房、校門など付属施設の建設費を支援しました。これらプロジェクトの完成により、約640名の子供たちが安心して学習できるようになりました。
唐家営中心小学校の旧校舎 雨漏りがひどかった旧教室の天井草の根無償協力の資金は、日本国民一人一人から中国国民に対する友情の気持ちの表れです。貴州省では1995年から現在までで合計26件、206万8,314米ドルの実績があります。当館は、今回の草の根無償資金協力が、中国における貧困地域の発展と初等教育環境の向上に役立つことを期待するとともに、これにより日本と貴州省との相互理解が今後更に深まり、日中両国民の友好関係が一層増進されることを願っています。
(了)