草の根無償資金協力プロジェクト署名式
(重慶市巫渓県中崗郷飲用水整備計画)

 

 2011年3月17日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である「重慶市巫渓県中崗郷飲用水整備計画」の資金贈与契約(G/C)署名式が重慶市内で行われ、艾揚・重慶市人民政府副秘書長、宋暁国・重慶市対外貿易経済委員会副主任ほかの出席の下、日本政府を代表して瀬野清水・在重慶日本国総領事が、プロジェクトの被供与団体とG/Cに署名しました。

 

式典の様子
巫渓県人民政府とのG/C署名

 

「重慶市巫渓県中崗郷飲用水整備計画」

 本計画は、国家級貧困県である巫渓県の中崗郷中崗村及び茶元村において、飲用水供給施設及び水道管を整備するプロジェクトです。このプロジェクトに対し、日本国政府は草の根無償資金協力によって建設資金104,962ドル(約70万人民元相当)の供与を決定しました。
 巫渓県は重慶市北東部に位置する地域で、農業を中心としている同県住民の生活は貧しく、本プロジェクトの実施予定地である中崗郷は住民の平均年間収入が3,308元という状況にあります。また、当地域は山間部という地理的条件等の理由から上水道が未整備であるため、地域住民は毎日遠く離れた水源まで水汲みに行かねばならないなど、水資源に困窮した劣悪な環境での生活を余儀なくされており、生活環境の早急な改善が求められています。

 

住民が使用している水がめ
集落の様子

 

 本プロジェクトの実施後、2,100名余りの住民が安全な飲用水を使用できるようになることで、住民の健康状態が改善されるほか、農業用水の安定的な供給も可能となり、ひいては、生活レベルの向上や農村の経済・社会的発展につながるものと期待されています。
 当館は、このプロジェクトが早期に完成し、住民の方々がその効果を十分に享受できることを願っています。また、今回の草の根無償資金協力を通じて、日本と重慶市の交流および協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が一層促進されることを期待しています。
(了)