草の根無償資金協力プロジェクト署名式
(貴州省道真県陽渓鎮少数民族医療環境改善計画)2012年2月3日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である「貴州省道真県陽渓鎮少数民族医療環境改善計画」の資金贈与契約(G/C)署名式が貴州省遵義市で行われ、孔金星・貴州省政府外事弁公室副主任、劉興万・同省遵義市人民政府副市長、鄒小莉・同省道真県人民政府常務副県長ほか出席の下、日本政府を代表して当館の瀬野清水・総領事が、プロジェクトの被供与団体とG/Cに署名しました。
式典の様子 瀬野総領事の挨拶
「貴州省道真県陽渓鎮少数民族医療環境改善計画」概要
本計画は、国家級貧困県である道真コーラオ族ミャオ族自治県の陽渓鎮において、老朽化した陽渓鎮衛生院の総合病棟を建て替えるプロジェクトです。このプロジェクトに対し、日本国政府は草の根無償資金協力によって建設資金110,722米ドル(約70万人民元相当)を供与することを決定しました。
道真県は貴州省北部、重慶市との省境に位置します。同県は人口34.1万人のうち約79%が少数民族であるコーラオ族やミャオ族住民であり、中国国内でコーラオ族が最も多く居住する地域の一つに数えられています。1990年に建設された陽渓鎮衛生院は、長年にわたり地域医療に貢献しているものの、長期使用による建物内外の損傷が著しく、建物は既に取り壊しが必要な危険建造物となっており、安全な建物への建て替えが焦眉の急となっております。
病室の様子 穴の開いた天井版本プロジェクトの実施により、レンガコンクリート2階建ての総合病棟が建設され、同鎮及び周辺地域の約2.1万人が安全で衛生的な環境で医療サービスを受けることができるようになり、地域の医療環境が大きく改善されるものと期待されています。
当館は、同プロジェクトが早期に完成し、この地域における社会的発展と生活水準・福利の向上に貢献し、住民の方々がその効果を享受できることを願っています。また、今回の草の根無償資金協力を通じて、日本と貴州省の交流および協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が一層促進されることを期待しています。(了)