草の根無償資金協力「四川省宣漢県黄金鎮中心小学校新校舎建設計画」贈与契約署名式

 

 2006年3月13日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である「四川省宣漢県黄金鎮中心小学校新校舎建設計画」の贈与契約(G/C)署名式が、広島・四川日中友好会館で開催されました。
 日本側からは、緒方貞子・JICA理事長、木村信雄・JICA中国事務所所長、石川浩司・在中国大使館参事官、吉田光行・当館副領事他、中国側からは、譚欣・四川省外事弁公室副主任、鄭友清・宣漢県県長他が出席し、その他関係者各位が見守る中で贈与契約書への署名が行われました。

 

署名式の様子
緒方・JICA理事長を囲んでの記念撮影

 

「四川省宣漢県黄金鎮中心小学校新校舎建設計画」とは

 「四川省宣漢県黄金鎮中心小学校新校舎建設計画」は、日本国政府が無償資金協力により、国家級貧困県である宣漢県の小学校において、2005年7月に洪水災害に遭い損壊した校舎を建築する資金93,052米ドル(約75万人民元相当)を供与する計画です。  また同プロジェクトと同時に、地元の県政府の負担により、国家指定危険家屋D級に認定された学生宿舎の再建が行われる予定です。

 

水害による被害跡
教室での授業風景

 

援助の社会的背景

 国家級貧困県である宣漢県では、2005年7月に大洪水に見舞われました。四川省における同洪水による被害は、被災者898.915万人、被害総額23.979億元にも上り(7月10日付「四川日報」より)、163校の小中学校が被害を受けました。
 宣漢県黄金鎮中心小学校では、長年にわたる教室不足のため、民家を借用して授業を行ってきましたが、7月の大洪水により、総合棟(主に教室からなる)とトイレが破壊され、残った学生宿舎も国家指定危険家屋D級に認定されました。深刻な教室不足のため、一刻も早い校舎建設が望まれており、今回、日本国政府の援助によって、図書室やマルチメディアルームを含む、新校舎を建設することとなりました。
 本件援助によって、同校の1,480名の生徒達が、安心して授業を受けられる環境が整うことになります。当館は、このプロジェクトが、貧困県における基礎教育の発展に貢献することを希望します。
(了)