草の根無償資金協力贈与契約署名式の実施
重慶市飲用水施設建設プロジェクト2007年3月7日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である、「重慶市開県和謙鎮仁和村飲用水施設建設計画」の贈与契約署名式が、重慶市対外貿易経済委員会の会議室で開催され、王学斯・市政府副秘書長および、宋暁国・市対外貿易経済委員会・副主任の同席の下、当館の冨田昌宏総領事と陳遠輝・開県県長の間で、G/C(贈与契約)への署名が行われました。
署名式の様子 開県県長と
「重慶市開県和謙鎮仁和村飲用水施設建設計画」とは
「重慶市開県和謙鎮仁和村飲用水施設建設計画」は、日本国政府が無償資金協力により、国家級貧困県である開県において、水道管を敷設する資金83,528米ドル(約64万元相当)を供与する計画です。なお、貯水池などの附属施設の設置を地元政府が、居住区から各戸までの水道管および水道メーターの設置を各家庭が負担する予定です。
水を運ぶ天秤棒と運ばれてきた飲用水 民家の屋根に水を貯めて使用している様子
プロジェクト実施の背景
開県は、重慶市の中心部から僅か280キロしか離れていないにもかかわらず、国家級貧困県であり、仁和村は経常的な水不足に悩まされている地域です。村民たちは毎日水を汲むために山道を往復し、中には農業用の溜池の水を飲んで健康を害す村民もいました。また、同地域は昨年夏に「100年ぶりの大旱魃」に遭遇し、住民は大変な苦労を経験しました。
本件プロジェクトは、このような水不足を解決するため、2つの水源地から仁和村までの水道管を敷設し、1,043戸、5,600名の村民が安全な水の安定的な供給を受けられるようにするものです。当館は、このプロジェクトが、貧困県における基礎生活環境の向上に寄与することを希望します。
また、「飲水思源」、「飲水不忘掘井人」という諺があります。今回のプロジェクトは井戸を掘るわけではありませんが、この村の住民が、給水設備の完成後に水を飲む時に、日中双方の関係者の協力を思い起こしてくれることと信じています。