草の根無償資金協力竣工式
(貴州省剣河県敏洞郷衛生院建設プロジェクト)

 

 日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力によって貴州省剣河県敏洞郷において、衛生院建設が進められてきましたが、昨年10月に完成し、6月4日、同衛生院において竣工式が開催されました。
 竣工式には当館の遠山茂首席領事、余文春貴州省商務庁副庁長のほか、プロジェクト関係者及び周辺住民が出席して盛大に行われました。関係者の挨拶では、本件衛生院の紹介や日本政府への感謝の意が表明されるとともに、現地の住民及び関係者の衛生院の完成に対する喜びが感じられました。

 

                                  
病室での治療の様子
完成した衛生院と記念プレート
スピーチする遠山首席領事
衛生院関係者と現地の子供たち

 

「貴州省剣河県敏洞郷衛生院建設計画」とは

 本プロジェクトは、日本国政府の無償資金協力により、国家級貧困県である貴州省剣河県において、危険家屋となっていた衛生院を再建し、医療器材を購入する資金87,223米ドルを支援したプロジェクトです。
 敏洞郷は省東南部の山間部に位置する、剣河県の中でも特に貧しい地域です。敏洞郷衛生院は国家認定のC級危険家屋である建物の1階部分のみを使用し、面積はわずか120㎡、ベッド数は5床と、地域住民約1.4万人の医療ニーズを満たすには程遠い状態でした。また、医療器材も最低限のものしかなく、患者は車で3時間かけて県の中心部まで治療にいくことが多いため、経済的にも大きな負担となっていました。
 本件援助により、敏洞郷及び近隣住民約1.4万人の医療環境の改善が期待できます。また通院にかかる交通費や宿泊費が軽減されるため、住民の医療関係費の負担が20~40%軽減されると見積もられています。
 当館は、今回の草の根無償資金協力が、貴州省における貧困地域の基礎医療環境の向上に貢献し、多くの住民が安心して医療サービスを受けることが出来るようになることを期待します。また、日本と貴州省の交流及び協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が促進されることを希望しています。