草の根無償資金協力「貴州省赫章県興発中心衛生院建設計画」
贈与契約署名式2006年2月28日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である「貴州省赫章県興発中心衛生院建設計画」の贈与契約(G/C)署名式が、貴州省貴陽市で開催され、冨田昌宏・在重慶日本国総領事、劉鴻庥・貴州省人民政府副省長、その他関係者が出席しました。
署名式会場 冨田昌宏・在重慶日本国総領事
劉鴻庥・貴州省副省長 冨田総領事(左)と赫章県副県長(右)
「貴州省赫章県興発中心衛生院建設計画」とは
「貴州省赫章県興発中心衛生院建設計画」は、日本国政府が同資金協力によって、貴州省北西部の貧困地域にある赫章県興発中心衛生院の新病棟及び付属施設(正門、塀、給湯所、トイレ等)を建設するための資金71,826ドル(約57万8千元)を供与する計画です。
援助の社会的背景
赫章県は国家級貧困県で、興発中心衛生院は、標高2,000m以上の山間部にあります。省都である貴陽市からは車で6時間半、赫章県政府所在地からは、車で1時間半かかります。冬季(12月下旬~2月)は山間部の未舗装の道路が凍結するため、車が走行できなくなる等、交通の便が極めて悪い地域です。
興発郷の住民の年間平均収入は906.4元です。同地域は、10種類の伝染病の多発地域で、とくに腸チフス、赤痢、結核、インフルエンザは患者数が多く、これら病気の発生率は、人口1,000人当たり40人に達します。当館の事前調査の結果、援助の必要性が高いと認められました。
興発中心衛生院は、1969年に設立され、興発郷、松林郷、雉街郷の3つの郷(総人口6万人余り)を管轄しています。スタッフは、医師が13名で、現在の年間延べ診察患者数は1万6千人です。現在の病棟は、老朽化のため損傷が著しいため、一刻も早い新病棟の建設が望まれています。(了)