草の年無償資金協力署名式
(重慶市石柱土家族自治県悦崃鎮中心衛生院外来病棟建設プロジェクト)11月13日、草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「重慶市石柱土家族自治県悦崃鎮中心衛生院外来病棟建設プロジェクト」の贈与契約署名式が重慶市で行われました。署名式では重慶市人民政府の王学斯副秘書長及び同市対外貿易経済委員会の宋暁国副主任の同席の下、当館の冨田昌宏総領事と冉茂忠石柱県県長がそれぞれG/C(贈与契約)への署名を行いました。
贈与契約書に署名する様子 握手する冨田総領事と冉茂忠県長
「重慶市石柱土家族自治県悦崃鎮中心衛生院外来病棟建設プロジェクト」とは
重慶市石柱土家族自治県悦崃鎮中心衛生院外来病棟建設プロジェクト」は、日本国政府の無償資金協力により、石柱土家族自治県の悦崃鎮中心衛生院(病院)において、老朽化により倒壊する危険のある建物を取り壊し、新たに3階建ての外来病棟を建設する計画に対して、必要な資金85,548米ドルを供与するプロジェクトです。
「プロジェクト実施の背景」
石柱土家族自治県は重慶市中心部より約350km東に位置する国家級貧困県です。住民の約60%を少数民族が占めており、農業を含めた産業振興の手段は限られているため、住民の年間平均収は2,400元と重慶市平均の2分の1以下に止まっています。悦崃鎮中心衛生院は1951年創立で、同地域の中心的な医療機関としての役割を担っています。しかしながら、同衛生院の建物の老朽化は著しく、既に最も危険であるD級危険家屋の指定を受けています。本来であれば早急な建て替えが必要ですが、地元政府及び衛生院自体の資金不足のために建て替えが困難な状況でした。
衛生院(病院)の中の様子 病室の天井本プロジェクトの実施により、悦崃鎮中心衛生院の建物倒壊の危険が解消されます。また、施設の老朽化による、各診察室・入院病棟の衛生状態の悪化が不必要な医療事故の発生要因となっていますが、外来病棟の新設によりこうした状況が改善されます。
当館は、このプロジェクトが早期に完成し、この地域における社会的発展と生活水準・福利の向上に貢献し、住民の方々がその効果を享受できるように願っています。また、今回の草の根無償資金協力を通して、日本と重慶市の交流および協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が一層促進されることを期待しています。