草の根無償資金協力贈与契約署名式の実施
(重慶市衛生施設建設プロジェクト)2007年7月24日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である、「重慶市秀山土家族苗族自治県峨溶鎮新場中日友好衛生所建設計画」の贈与契約署名式が、重慶市対外貿易経済委員会の会議室で開催され、王学斯・市政府副秘書長および、宋暁国・市対外貿易経済委員会・副主任の同席の下、当館の冨田昌宏総領事と呂永・秀山土家族苗族自治県副県長の間で、G/C(贈与契約)への署名が行われました。
署名式の様子 署名の様子
「重慶市秀山土家族苗族自治県峨溶鎮新場中日友好衛生所建設計画」とは
「重慶市秀山土家族苗族自治県峨溶鎮新場中日友好衛生所建設計画」とは、日本国政府が無償資金協力により、国家級貧困県である秀山土家族苗族自治県において、衛生所を建設し医療器材を購入する資金、75,002米ドル(約57万人民元相当:1米ドル=7.5元で計算)を供与する計画です。
衛生所全景 損壊が激しいため支柱で支えている様子
プロジェクト実施の背景
秀山県は、重慶市、貴州省、湖南省の境界に位置する、国家級貧困県です。峨溶鎮新場村衛生所は、県の中心から車で3時間の山間部にある衛生所であり、老朽化のために天井や壁の木材が腐食していたため、早急に改築する必要がありました。本件プロジェクトは、新たに鉄筋コンクリート造り3階建て(654㎡)の衛生所を建設し、現地の住民が安全かつ衛生状態が確保された医療施設でサービスを受けられるようにするものです。また、衛生所には必要最低限の医療器材が揃っていないため、基本的な器材購入費を供与します。
近年の国際的な交流の増大に伴い、世界各地で国境を越えた感染症の流行が見られるようになり、医療衛生施設の充実の重要性が高まっています。このような感染症の脅威を防ぐためには、保健医療体制の不十分な地方、特に農村地域において、医療施設を充実させることが不可欠です。その点において、今回の衛生院の建設は極めて重要な意義を持っています。
当館は、このプロジェクトが、貧困県における基礎医療環境の向上に寄与することを希望します。また、今回の草の根無償資金協力を通して、日本と重慶市の交流および協力関係が更に密接になり、日本国民と中国国民の友好関係が一層促進されることを希望しています。