草の根無償資金協力の贈与契約署名式の実施
(四川省梓潼県文興郷小学校総合校舎建設プロジェクト)2007年8月21日、草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「四川省梓潼県文興郷小学校総合校舎建設プロジェクト」の贈与契約署名式が成都市の広島・四川中日友好会館で行われました。署名式では四川省外事弁公室の譚欣副主任及び広島・四川中日友好会館の趙亮館長の同席の下、当館の冨田昌宏総領事と、四川省梓潼県人民政府劉少敏県長がそれぞれG/C(贈与契約)への署名を行いました。
署名の様子 署名式での記念撮影の様子
「四川省梓潼県文興郷小学校総合校舎建設プロジェクト」とは
「四川省梓潼県文興郷小学校総合校舎建設プロジェクト」とは、日本国政府の無償資金協力により、梓潼県文興郷小学校において、生徒数の増加による教室及び寄宿舎の面積不足を改善するため、新しい総合校舎を建設する計画に対して、必要な資金80,081米ドルを供与するプロジェクトです。
プロジェクト実施の背景
梓潼県は成都から245㎞、文興郷は県政府所在地から34㎞離れた所にあり、2006年度の同県の財政収入は7,216万元、支出は3億4,423万元と著しい財政赤字となっています。そのため県政府が教育部門に投入できる経費は少なく、文興郷小学校の教育条件を改善するための予算を独自に調達することは困難な状態でした。文興郷小学校は、生徒数の増加のため教室内はすし詰め状態であり、さらに寄宿舎においては1室(24㎡)に4~6台の2段ベッドを置き、1ベッドを3~4人の生徒が使用している状態です。
混み合っている教室 寄宿舎(1ベッド3~4人の生徒が寝ている)本プロジェクトの実施により、現在校生661名及び同小学校に新たに統合される2分校58名の生徒の教育環境が改善され、安心して教育を受ける場が提供されることとなります。広義の裨益効果としては、地域における初等教育の向上により、地域住民の生活レベルの向上が期待できます。
当館は、本プロジェクトが、この地域における基礎教育の発展に貢献することを切に希望します。また、今回の草の根無償資金協力を通して、日本と四川省の交流および協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が一層促進されることを期待しています。