都江堰

平成30年7月20日

 成都市中心部から北西に約50km、都江堰市の岷江上流に位置する。世界最古の古代水利施設と言われており、世界文化遺産に登録されている。その昔、この地はチベット高原から流れてくる大量の雪解け水が引き起こす洪水や、成都平原への水の配分がうまくいかないために発生する干ばつが繰り返されていた。秦の時代、蜀郡の太守・李冰は、岷江の流れを二つに分割するアイデアを基に、紀元前256年から5年かけて一大土木工事に取り組み、「都江堰」の原型が完成した。その後、この地は「天府の国」と呼ばれる大穀倉地帯として生まれ変わった。これらの水利施設は、改良を重ねながら2000年以上経った今も四川省の農業を支えている。水利施設を囲む広大な一帯は公園化されており、複数の史跡を散策することができる。