日中合弁企業による国内初の人工心臓

 9月10日,重慶市経済信息化委員会と重慶市薬品監督管理局が記者会見を開き、日本のハイレックスコーポレーションの中国法人——重慶永仁心医療器械有限公司が研究開発,生産する植込型左心室補助システム「EVAHEARTI(以下,永仁心人工心臓)」が国家薬品監督管理局に登録され販売許可を取得したと発表しました。当館から渡辺信之総領事も出席し、挨拶を行いました。
 
 永仁心人工心臓はハイレックスコーポレーション傘下のサンメディカル技術研究所が設計・開発した科学技術製品です。2013年に重慶永仁心は日本から「永仁心」プロジェクトを呼び込み,臨床実験を始めました。これまで15件の臨床手術すべて成功。術後,患者は順調に回復し,合併症も発症していないことから、国内外の学者から「世界で最も素晴らしい臨床実績」と称えられています。今回、6年にわたる共同研究開発と臨床試験を経て,中国国内初の人工心臓製品がようやく販売許可を取得した次第です。販売価格は国外の同種製品より約30%安いため、心疾患患者とその家庭の経済負担を軽減できることとなります。
 
 データによると,現在世界には心不全患者が約2600万人おり,中国の患者が過半数を占め、そのうち重度の心疾患患者はおよそ70万人と言われています。重度の心疾患患者にとって,心臓移植手術が最良の治療方法ですが,ドナーが不足しているため,中国で行われる心臓移植手術は毎年400件ほどと、患者の数には遠く及ばない状況にあります。永仁心人工心臓が販売許可を取得したことは心疾患患者に大きな朗報となりました。

  
 
  


                                                       ※右下の写真は永仁心人工心臓のメカリズム(重慶永仁心より提供)