糯黒石頭寨

令和3年4月22日
中国語名:糯黑石头寨

  昆明市の石林(別掲)から更に東へ約40キロの同県圭山鎮に位置する。「石頭」は中国語で石のこと。村全体の家屋が石のみで造られており独特な外見を有している。村内の博物館によると、約2.6万人の人口の6割が少数民族で、うち9割がイ族(支族であるサニ族)であるとのこと。19世紀前半から20世紀前半にかけ地方の軍閥や盗賊が跋扈していた時期、地元民が自営のために石板で家を造るようになった。よく見ると、上・中・下層で石の積み上げ方式に趣向が凝らされており、石造りとはいえ住民のデザイン・センスが随所に発揮されている。精霊崇拝の対象地となっている密枝林を除くと、特に目立った施設はないが、現在でも村全体で100年来の独特な建築様式を残しつつ生活が続いている様子は、なかなか貴重といえる。将来的に観光地化されていく可能性はあるが、2021年4月現在は無料。