管轄区域概要
令和元年11月1日
当館が管轄する重慶市、四川省、雲南省及び貴州省は、中国西南地域に位置しています。1978年に中国で改革開放政策が導入されて以降、長年にわたり沿海部地域と比べ取り残されてきた感がありましたが、2000年に「西部大開発」構想が始まって以来、各種の投資が活発に行われるようになり、インフラ整備とともに貧困対策も着実に成果を上げています。近年は「一帯一路」政策の推進に伴い、欧州や東南アジアとの交易の窓口として存在感を高めつつあり、各省市とも全国平均を上回る経済成長率を維持しています。
重慶市
○重慶市は、中国南西地域における大工業都市であり、上海及び武漢などの都市とともに、長江流域の経済発展を牽引する役割を果たしています。また、重慶市は、1997年に北京、上海、天津に続いて中国で第4番目の直轄市となり、全国において重要な位置づけにあります。伝統的に自動車や電子機器などが基幹産業となってきましたが、近年はこれら製造業のスマート化に力を入れており、2018年からは国家級イベントである「中国国際スマート産業博覧会」が開催されています。
○2011年からドイツのデュースブルクへの国際貨物列車「渝新欧鉄道」が運行されており、重慶で生産されたノートパソコンなどが輸出されています。また、東南アジア方面にも「陸海新通道」が開通し、物流ハブとして注目されています。
○日系企業では、いすゞ、ヤマハ等、自動車・オートバイ関連企業及び部品メーカーのほか、IT、計測機器、環境技術関連の企業が約160社進出しています(2019年1月現在。当館調べ。以下同じ)。近年は特に、ロボット関連企業の進出が注目されています。
○2018年10月時点での在留邦人数は、約360名です(当館調べ。以下同じ)。
四川省
○四川省は、古来稲作を中心とした農業が発達し「天府の国」と称される全国有数の穀倉地帯です。省都である成都市は、重慶市と並んで西部地域における経済の中心となっており、ITを中心としたハイテク産業、大型機械、紡績、食品加工等に重点的に取り組んでいるほか、外資導入にも力を入れています。
○2013年からポーランドのウッチへの国際貨物列車「蓉欧快鉄」が運行され、2018年の運行便数は全国トップでした
○日系企業では、トヨタ自動車、イトーヨーカ堂、伊勢丹、コベルコなどの自動車、小売関連企業等が約370社(2019年1月現在)進出しています。
○四川省は「三国志」の舞台としても知られ、関連する名所旧跡が多いほか、九寨溝および黄龍をはじめとする景勝地も有名で、観光資源に恵まれています。
○2018年10月時点での在留邦人は、約450名です。
雲南省
○雲南省は、少数民族が省人口の約3分の1を占めています。石林、大理、シーサンパンナ、麗江等全国的に有名な観光地が多くあります。省都である昆明市は四季を通じて春のような気候であることから「春城」とも称されています。主要産業は、全国トップシェアを誇るタバコ産業、ハイテク産業、バイオ産業、鉱業、観光産業などです。
○ベトナム、ラオス、ミャンマーと国境を接する雲南省は、東南アジア諸国との経済貿易交流が活発で、2005年7月に中国・ASEAN間のFTAが発効したことにより、ASEANとの経済交流がさらに拡大し、近年は南アジアとの貿易も活発化しつつあります。また、東南アジアとつながる高速鉄道やガスパイプラインなどのインフラ整備を進めています。
○日系企業数はバイオ、食品、花卉関連企業などが34社(2019年1月現在)進出しています。
○2018年10月時点での在留邦人は約85名です。
貴州省
○貴州省の伝統的な主要産業は、酒・タバコであり、遵義市の茅台鎮で生産される茅台酒は「国酒」と称され、全国八大名酒の筆頭格です。鉱物資源が豊富であるとともに、全国有数の漢方薬産地の1つでもあります。
○貴州省は少数民族文化が豊かで、また黄果樹瀑布など自然景観の観光資源が多いことから観光振興に力を入れており、日本との観光交流等も進めています。
○従来は中国有数の貧困省として有名でしたが、近年は貴安新区を中心にビッグデータ産業の誘致などが成功し、貧困省のイメージを脱出しつつあります。毎年、国家級イベントである「中国国際ビッグデータ博覧会」が開催されています。
○日系企業は、自動車部品、工具生産関連企業などが6社進出(2019年1月現在)しています。
○2018年10月時点での在留邦人は約25名です。
重慶市
○重慶市は、中国南西地域における大工業都市であり、上海及び武漢などの都市とともに、長江流域の経済発展を牽引する役割を果たしています。また、重慶市は、1997年に北京、上海、天津に続いて中国で第4番目の直轄市となり、全国において重要な位置づけにあります。伝統的に自動車や電子機器などが基幹産業となってきましたが、近年はこれら製造業のスマート化に力を入れており、2018年からは国家級イベントである「中国国際スマート産業博覧会」が開催されています。
○2011年からドイツのデュースブルクへの国際貨物列車「渝新欧鉄道」が運行されており、重慶で生産されたノートパソコンなどが輸出されています。また、東南アジア方面にも「陸海新通道」が開通し、物流ハブとして注目されています。
○日系企業では、いすゞ、ヤマハ等、自動車・オートバイ関連企業及び部品メーカーのほか、IT、計測機器、環境技術関連の企業が約160社進出しています(2019年1月現在。当館調べ。以下同じ)。近年は特に、ロボット関連企業の進出が注目されています。
○2018年10月時点での在留邦人数は、約360名です(当館調べ。以下同じ)。
四川省
○四川省は、古来稲作を中心とした農業が発達し「天府の国」と称される全国有数の穀倉地帯です。省都である成都市は、重慶市と並んで西部地域における経済の中心となっており、ITを中心としたハイテク産業、大型機械、紡績、食品加工等に重点的に取り組んでいるほか、外資導入にも力を入れています。
○2013年からポーランドのウッチへの国際貨物列車「蓉欧快鉄」が運行され、2018年の運行便数は全国トップでした
○日系企業では、トヨタ自動車、イトーヨーカ堂、伊勢丹、コベルコなどの自動車、小売関連企業等が約370社(2019年1月現在)進出しています。
○四川省は「三国志」の舞台としても知られ、関連する名所旧跡が多いほか、九寨溝および黄龍をはじめとする景勝地も有名で、観光資源に恵まれています。
○2018年10月時点での在留邦人は、約450名です。
雲南省
○雲南省は、少数民族が省人口の約3分の1を占めています。石林、大理、シーサンパンナ、麗江等全国的に有名な観光地が多くあります。省都である昆明市は四季を通じて春のような気候であることから「春城」とも称されています。主要産業は、全国トップシェアを誇るタバコ産業、ハイテク産業、バイオ産業、鉱業、観光産業などです。
○ベトナム、ラオス、ミャンマーと国境を接する雲南省は、東南アジア諸国との経済貿易交流が活発で、2005年7月に中国・ASEAN間のFTAが発効したことにより、ASEANとの経済交流がさらに拡大し、近年は南アジアとの貿易も活発化しつつあります。また、東南アジアとつながる高速鉄道やガスパイプラインなどのインフラ整備を進めています。
○日系企業数はバイオ、食品、花卉関連企業などが34社(2019年1月現在)進出しています。
○2018年10月時点での在留邦人は約85名です。
貴州省
○貴州省の伝統的な主要産業は、酒・タバコであり、遵義市の茅台鎮で生産される茅台酒は「国酒」と称され、全国八大名酒の筆頭格です。鉱物資源が豊富であるとともに、全国有数の漢方薬産地の1つでもあります。
○貴州省は少数民族文化が豊かで、また黄果樹瀑布など自然景観の観光資源が多いことから観光振興に力を入れており、日本との観光交流等も進めています。
○従来は中国有数の貧困省として有名でしたが、近年は貴安新区を中心にビッグデータ産業の誘致などが成功し、貧困省のイメージを脱出しつつあります。毎年、国家級イベントである「中国国際ビッグデータ博覧会」が開催されています。
○日系企業は、自動車部品、工具生産関連企業などが6社進出(2019年1月現在)しています。
○2018年10月時点での在留邦人は約25名です。